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  • 2016.04.18 Monday
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春の嵐

風の中 花吹雪 舞うように
思い出が満開


坂道を降りたところに桜の木が一本だけ立っていた。コンビニからの帰り道。
あたしは先生のほうを振り返って頭上を指差した。
「見て、満開」
もう少しふたりだけでいたかった。理由はなんでもよかった。先生が立ち止まってくれたことにあたしは嬉しくなった。
オレンジ色の街灯で桜の花はより柔らかく見える。ずいぶんと長い間、あたしたちはそこに立っていた。あたしは先生の横顔ばかりを見ていた。この人ともっと一緒にいたいと思った。もっと何時間も、とかではなく、もっと。明日も明後日も、よりもっと。ずっと、思っていた。最初からずっと。
「ずっと一緒にいようよ」
あたしはしらふで言った。
天気が良くて風が強くて寒くて、あたしたちは酔狂で、何もかもがばかばかしくて幸福すぎた。


あれからちょうど2年。また同じように桜が咲いている。あたしは同じ日を思い出す。
数日前に先生から電話がかかった。11月以来。スマホの画面が光り、ほどなくして留守電に切り替わった。あたしはそれをじっと見ていた。
「ひさしぶり。特に用事はなかったんだけどね」
20秒のそのメッセージをあたしは何度も聞いて、とっくに諳んじてしまった。そしてわざと思い出す。先生の色々を強引に思い出してじたばたしてみる。何でもいいから先生に翻弄されていたい。

先生を好きで仕方がない。未だにどうしようもない。もうどうしようもない。先生が他の誰を好きでも、あたしは先生が好きで本当にどうしようもない。
いい音楽に出会ったら伝えたい。いい映画に出会ったら伝えたい。いい音楽じゃなくてもいい映画じゃなくても伝えたい。あのアルバム期待してたけどいまいちだったなァとかでも話したい。なんでも言いたい。毎日思う。今してる勉強がとても楽しいとか、もうすぐセレスティーナがイタリアから帰ってくるよとか、今日洗濯物干してたら網戸がはずれてさぁとか、本当は色々話したい。昔みたいに、話し疲れて眠くなるまで喋っていたい。側にいても離れてても近くにいたい。年月なんてあてにならない。時間が経っても忘れるわけがない。もう恋とか愛とかじゃないかもしれないけど、なんか、ただ、訳のわからない、すごい衝動。そして、もう、どうしようもなくて、ただ、途方に暮れてしまう。


先生よりも大切な人はたくさんいるけど、あたしは先生を好きなままで変われない。
「好きなだけ話せばいいし、会いたければ会いに行けばいいよ」
あたしの大切な人はそう言う。
すぐに忘れるよ、と言う。

またあなたに逢えるのを楽しみに待ってさようなら

あの時、先生が忘れていったデジカメは小さな茶色い紙袋にずっと入れたままにしてあった。スカイツリーで買ったおみやげと一緒に。




「なんでもするから、お願いだから中身見たりしないで!」


先生は慌てふためいて言った。


「なんでもする?」


「うん、ホント、なんでもするからさぁ」


(じゃあ


床の上に体育座りをしてあたしは喉元まで出かかった言葉を必死で止めた。


バカみたいなこと、本当に言いそうになって悲しかった。そんなことを言ってもどうしようもない。本当にどうしようもない。あたしだってホントは願ってなんかいない。


深呼吸をしてあたしは明るい声で言った。




「じゃあ、新しい曲を書いてよ、ミクに歌わせるから」




しばしの沈黙の後、


「わかった。書くよ。夏までに書くよ。絶対書くよ。新しいデジカメあるからもう別にいらないんだけど、そのデジカメと曲を交換しよう」


テンション高めの返事が返ってきた。








あれからもうずいぶん経った。


街はもうクリスマスの準備をし始めている。季節も変わってしまった。あたしは変わらないままで、変わってしまった。


「今でも先生のことが好き?」


まりちゃんが聞いた。


「うん」


即答だった。


「そうだよね、無理に忘れなくていいよ。忘れようとしないほうがいいよ」


あたしは黙った。


忘れる?


忘れるって何?


先生のこと、忘れようと思ったことなんて1度もない。忘れたいだなんて思ってない。実際、毎日いろんな場面で先生のことを思い出してしまうけれど、それだって悲しかったり淋しかったりする訳じゃない。ただ、「あぁ、そうか、先生か」って、少し、思うだけだ。






昨日の夜、電話が鳴った。


驚いた。驚きのあまり手にした携帯を投げ出してしまいそうになった。


「ひさしぶり。元気?」


4ヶ月前と変わらない先生の声がする。あたしはホッとした。嬉しかった。どうして声を聞くだけでこんなに心が癒されるんだろう。音楽のボリュームを下げて先生の声に集中した。


「ごめん俺


突然の低い声にあたしは恐れおののいた。鼓動が急に早くなった。


いつも先生はこうだ。あたしの心臓を止めてしまうような喋り方をする。例えば「なぁ」と呼びかけた後に、たっぷりと間を空けるとか、言いかけたことを「やっぱいいや」で終わらせてしまうとか、不意にあたしの名前を呼ぶとか。いつもギリギリのあたしを追いつめるには充分すぎる喋り方。


「曲、書くって言ったんだけど」


あぁ、それか。


「俺、書けないと思うんだ


あたしはガッカリするよりホッとした。


最初から、本当に先生が曲を作って持ってくるとは思ってなかった。適当で屈託のない先生の性格をあたしはよく知っている。嘘をつくつもりではないけれど、結果的にそうなってしまう。何度も身を以て知っていた。


「いいよ、別にもう書かなくても。カメラも返すし」


申し訳なさそうに喋る先生に胸が痛んで慌てて言うと、すごく意地悪な言い方になってしまい余計に胸が痛んだ。そういうつもりじゃないのに。


「私生活で色々あってテンションがすごく下がっててさ


そう言う先生は本当にテンションが低い。あたしは泣きそうになった。


負の感情を先生とは共有したくなかった。今までもずっと、なるべくしないように努力してきたつもりだった。友達と負の感情を共有したくない、という訳ではない。先生とはしたくなかったんだ。してしまったら、もっと甘えたくなるし、もっと慰めたくなるし、もっと近くにいたくなる。そしてきっと自分の立場を忘れて何がなんだか訳がわからなくなってしまう。




「話してたらモチベーション上がってきたよ。曲も、かけるかもしれない」


最後に先生はそう言った。


あたしはもちろんそれを信じるわけではないけれど、でも、あのデジカメは、変わらずそこに置いたままにするだろう。










あたしは先生を好きだけど、たぶんずっと好きなままだけど、そのうちきっと忘れてしまうだろう。忘れようとしなくても、忘れたくなくても、忘れてしまうだろう。でも、そうすればきっとまた会える。


なくさないわ。


答えは無限大

 「ちゃんと話すから、ちゃんと聞いて欲しいの」
前日、あたしの話をはぐらかした先生に電話をかけて、あたしはゆっくりと言った。
「ちゃんと聞いてね?」
あたしは体育座りをして、自分の裸足のつまさきをみつめながら言った。今でも鮮明に覚えている。とても忘れることなんか出来ないあの時の会話。去年の12月、ライブと遊園地とショットバーとファミレスをハジゴして先生と別れた、その数日後のこと。
「うん。ちゃんと聞くよ」
とても穏やかな声で先生は言った。それだけであたしはもう泣き出しそうになった。あたしが何を言うか先生はもうわかっていたと思う。今更こんなことを言うべきじゃないことも、本当は先生がそれを聞きたくないことも、お互いにわかっていた。それでも言葉にしてしまわなければ、あたしは本当に潰れてしまいそうだった。先生が好きで、何もかもが先生で、毎日あたしはバカみたいに先生の夢を見過ぎて、バカみたいに一喜一憂しすぎて、死んでしまうと思った。尊敬と憧れと緊張と興奮と嫉妬と期待。その感情の嵐で。
「…せんせ?」
「…うん?」
一言一言がとても重たい。
「…あたし、先生のことがすきなんだ」
「……うん。…ありがとう」
「……先生、先生は? あたしのことが、すき?」
「……うん。…好きだよ」
まばたきの音が聞こえてしまうくらいにあたしはバサバサとまばたきを繰り返した。嬉しかったからじゃない。どうしていいかわからなかった。こんな質問をするんじゃなかったと思った。どう答えられてもたまったもんじゃない。確かに先生はあたしを好きだと言った。でも、だから、それがどうだっていうんだろう。どう足掻いたってあたしは彼女の足元にもおよばない。心は闇。
それでも、それはそれで良かった。先生はあたしの気持ちを物理的に知ってくれた。その上で、あたしと一緒に居たいと言ってくれた。恋愛云々ではなくて、人間として。確かに亜美の作っていく未来は不知顔だけど、また一緒に笑ったり飛んだり大きく驚いたりしていきたいと。
「先生はあたしが死んだら泣く?」
「……。は。ばかか?」
神様なんていない。
あたしはこういう手段で永遠に先生を手に入れるんだった。

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「先生と生徒」から「友達」

ガストにたどり着いたのは午後11時で、あたしたちはすっかり疲れ果てていた。午後から天気は良くなったけど星は見えない夜だった。店内は明るすぎて逆に気分は暗くなった。あぁ、そっか、もうすぐ帰らなきゃいけないんだ。そう思うと途端に食欲がなくなった。先生の顔もまっすぐに見ることができない。

「どうかした?」
向かいの席に座った先生があたしの視線の先を探して振り返りながら言った。
「お酒飲んだから眠たいだけよ」
嘘をつくのは得意だけど、わざと視線を泳がせて、わざとぎこちなく微笑んでみせた。窓の外にショッピングセンターの看板が見える。赤いネオンが頼りなさ気に光っていた。視線の持って行き場が他になかったあたしは、それを一文字ずつ何度も何度も目で追って読んだ。

今日のデートが終わっても、あたしたち、また会えるのかしら。
当たり前だ、友達だもの。
自問自答して悲しくなった。あたしたち「友達」。 「友達」だと先生はあたしに言った。卒業してから「先生と生徒」ではなくなったけど、それは「友達」に変わっただけ。
男と女であることはとてもめんどくさい。あたしも男だったらよかったと先生に出会ってから何度も思った。あたしが男ならきっともっと先生と仲良くなれるし、きっともっと一緒にいられる。また会えるかどうか心配になったりしないし、お互いの恋人の話もできる。だけど、どれだけ願ってもあたしは女であることに変わりはないし(いくら中身が男っぽくあっても)、それに決定的な悲劇は、あたしが女の感情で男の先生を好きなことだった。それはもう呆れるほどひたすらに。だから、本当に、どうしようもない。

運ばれてきたものを食べ終わっても、あたしたちは席を立たなかった。お互いほとんど口も開かなかった。先生がテーブルの上の煙草に手を伸ばす度にあたしの心臓は止まりそうになる。それをポケットに仕舞って立ち上がるのか、それとも火をつけるのか。煙草に火がつくとあたしはバカみたいに胸をなでおろす。
よかった。まだ一緒にいられる。


この前の夜は、髪を撫でて頬に触れた。雨が降っていた。先生はあたしが選んだネクタイをしていた。ストライプのナロータイ。伊勢丹で買った。亜美が選んだのにするから決めてよ、と先生が言ったんだ。


悪いことをしたからって、それがそんなに悪いことだろうか。
側にいたくて、触れたくて、どうしようもないのに。
こんなにも近くにいるっていうのに。


ショッピングセンターのネオンが消えた。壁の時計を見ると12時を指していた。
ゲスの極み乙女の曲がどうだとか、妹の友達がどうだとか、あたしがつけている薔薇のピンがかわいいとか、先生の髪の毛がライオンみたいだとか、もう眠いとか、もう疲れたとか、そんなどうでもいいことをあたしたちはポツポツと話していた。先生はさっきから煙草を吸いすぎていて、あたしの心臓を何度も直撃する。
「眠いから顔洗ってくるわ」
そう言って先生は席を立った。あたしは面食らった。なにそれ、意味がわからない。全然わからない。泣きそう。早く「帰ろう」って言ってくれたらいいのに。そしたら帰れるのに。一緒にいたいけど、もう帰りたいわ。帰りたいけど、帰りたくないけど、もう帰りたい。

結局店を出たのは1時半で、息苦しさに耐えられなくなったあたしが、帰ろう、と言ったんだった。先生はホッとしただろう。同じようにあたしもホッとしたけれど。

「またね、おやすみ」
それだけ言って車を降りた。振り返るもんかと思った。絶対に振り返るもんか。

部屋に戻って床にぺたんと座って、さっき先生にもらった白いライター(昼間に行った遊園地の帰りに先生が買ったもので、帰り際にあたしがねだったもの)を取り出して無駄に火を付けてみた。そしたら今まで我慢していた涙が出てきて止まらなくなった。


窓の外はもう明るい。いつのまにかもう朝だ。
かばんの中に先生のデジカメが紛れ込んでいて、あたしは、あぁ、よかった、これでまた電話する言い訳ができる。あぁ、よかった、しあわせだなぁって、そう思うんだった。

おじいちゃんへ

おじいちゃんへ

お元気ですか?そちらの様子はどうですか?穏やかに過ごしていますか?
おじいちゃんがいなくなってからしばらくが過ぎて、わたしたちはそれぞれ元気に暮らしています。
最後に会った日、おじいちゃんはおもむろにわたしに手を差し出して、握手をしようと言ってくれましたね。もう会えなくなるのを知っていたように。その大きな暖かくごつごつした手をわたしはずっと忘れません。ありがとう。
わたしが小学生の頃、夏休みの自由研究で植物採取をしていたのを手伝ってくれたこともありましたね。理科の先生だったおじいちゃんは、自然にとても詳しくて色々な事をわたしに教えてくれました。今でも田舎に行くと様々な植物を見て名前を思い出したりしています。今思うと、わたしの自然好きなところはおじいちゃんに似ているのですね。
おじいちゃん、それから冬にしか咲かない白い花を探しに行ったことを覚えていますか?雪にうもれそうなほど白くて輝いてて、なんて素敵な儚い花。わたしはあれは夢だったんじゃないかと思うくらいに不思議な体験をしたと思っているんですよ。名前も忘れてしまったけれど、採集して家に着く頃には白い花はすっかり茶色になってしまいましたね。悲しそうな顔をしたわたしにおじいちゃんは自然の厳しさを教えてくれました。小さかったわたしは、それは妖精の仕業だと思いました。山から大事な花を盗んでったから妖精が怒ったのだと。でもおじいちゃん、おじいちゃんの庭には自然から持って帰った花で溢れていましたね。蘭が印象的でした。来る人来る人がいつも感心していました。妖精は怒ってなかった。寧ろ喜んでいたように思います。きれいに育ててくれてありがとうと。
軍歌を教えてくれたのもおじいちゃんでしたね。おじいちゃんが楽しそうにいつも歌っていたので、わたしは軍歌好きなちょっと変わった女の子になってしまいましたよ。カラオケで一緒に軍歌を歌ったことを今でも覚えています。生き生きとしたおじいちゃん、とても好きでした。
戦争の話もよく聞きました。悲惨なものですね。日本という国はあれから良くなっているのか悪くなっているのかわたしにはよくわからないけれど、愛というのはとても単純なものだと思っているのですよ。敵軍にも愛する誰か、待っている誰かがいると思えば、攻撃する気持ちは消えてしまうんじゃないかと思います。みんながみんな愛でいっばいなら戦争などなくなるのではないかと思っています。実際はそんなに簡単なことではなく、愛するが故に戦うこともあったり、愛よりももっと大切な何かがあったりするのかもしれませんが、愛がもっとあれば世の中はもっと変わる気がするんです。子供みたいな考え方ですけどね、おじいちゃんは笑いますか?

最後になりましたが、わたしたちはおじいちゃんに心配をかけないように、ここでみんな、いつかおじいちゃんに会った時に何も恥じることがないように、精一杯頑張って生きていきます。どうか天国から見守っていてください。

今まで、ずっと、ありがとう。
それではまた。

夢見る頃を過ぎて

夢見る頃を過ぎて
英雄なんかいないって
重々承知してんだ

貴音先輩ってばさ、地元の親の会社継ぐって言って卒業して、もうすでにお金持ちの偉いひと。
ギター喫茶を開きたいな将来。先輩は昔、タバコを吸いながらそう言っていた。好きな音楽を流してさ、マスターなんて呼ばれちゃってさ、たまにギターなんか弾いちゃったりしてさ。
先輩は英雄だった。間違いなくあたしの英雄だった。クラシックギターとアコースティックギターでバッハからビートルズからはっぴいえんどからゆずからBUMPまで弾いてた。とても綺麗な指、と思った。声が大きくて、いつも笑っていた。定演の時のスーツはとてもかっこよかった。
たまに思い出して連絡してみる。いつもじゃない、たまに、思い出す。
嗅覚の記憶は凄まじくて、シャンプーの匂いでいつも元カノを思い出す、と先輩は言っていたけど、わたしはむせるようなハイライトの匂いで先輩を思い出す。ハイライトだろうがセブンスターだろうがたぶんあたしにタバコの区別はつかないんだけど、そんなことはどうでもよくて、あたしは、それでもハイライトの匂いで先輩を思い出す。
あたしたちは先輩と後輩で、すごく仲が良かったけれど男と女ではなくて、でも友達とは少し違う感覚で、そばにいた。
先輩の食べかけのソフトクリームを少し味見させてもらったことがある。秋だった。秋桜が咲いている公園だった。あたしがぺろりと舐めたソフトクリームを見て、先輩は少し躊躇して「なんか気持ち悪いからもう全部あげる」と言った。失礼ね。だけどそのくらいの距離感。

「どうせ大学生の恋愛でしょ?」と先輩は言った。どうせ。
「結婚する訳でもないし、だったら別にいいじゃん、何も考えなくてもいいじゃん適当でいいじゃん」
あたしはビックリして衝動的にバッグで先輩をぶった。あまりに唐突で先輩も驚いていた。あたしは先輩の歴代彼女を3人知っていた。先輩に片思いしている同じサークルの子もいた。
どうせ。
泣きそうになった。自分のことを思った。先生のことを思った。適当でいいわけがない。確かにあたしは子供だし、気持ちだって永遠に続くかどうかわかんないし、もしかしたら明日にだって心変わりはあるかもしれないけど、でも、今大切なものは今大切なの。今大切にしたいの。バカだと思われてもそうなの。
先生には時々電話をしてる。最後に電話してから2週間たったからそろそろいいかなぁ、ユニコーンがテレビに出てるからって理由で、なんとなく電話したって感じで。あんまり喋りすぎないようにしよう。はしゃぎすぎたりしないようにしよう。
何度電話してもそんなふうに緊張する。だけど先生はいつも優しい。
こんなの「どうせ大学生の恋愛」って言われたくなかった。いつでもあたしは必死。息もできない。
先輩は必死になったことはなかったんだろうか。それとも達観していたんだろうか。
シムズもポールスミスも本当はどうでも良かった。先生と同じ話がしたかっただけ。
先輩に新しい彼女ができたってきいた。穏やかな美人だって言っていた。もう学生じゃないんだもん、ちゃんとまともな恋愛して欲しい。先輩は先輩のやり方で人との距離を測っているのだろうけど。

英雄なんかいないって思った。でも、英雄なんかじゃなくても、いつまでも先輩はわたしの大事な師匠だから、あたしはいつまでも先輩のこと大好きなままでいるよ、誰のことを好きになっても、誰かと結婚したりしても、きっと、ずっと。
ハイライトの匂いでときどきは思い出したいと思う。

3時の感じにもたれて

自分なんてわかんなくなってきた。

神聖かまってちゃんの才能にハッとしてグー、あ、間違えた。ハッとして、あっ、と思い出すのは愛知県で、それはまだわたしは小学生で、クリンクリンのショートカットで、バカみたいなツインテールなどしてなかったのである。
夏の日の午後、雨上がりの空、センチメンタル。
今はどこにいるのかわからないダニーやルーシー、仲良しで、親同士も仲良しだったりして一緒に愛知万博へ行った。すごい雨が降ってきてさ、わざとぶつかりあって騒いで走ってたら係の人に怒られたっけ。
「虹!!!」
ルーシーが叫んだ。雨はあがっていた。雲の中の太陽が眩しくて、ゴンドラの向こうに虹が見えた。神様はいると思った。ってくらいのシーン。
ダニーやルーシーも思い出したりすることはあるのかな。思い出してくれてたらなんだか嬉しい。
まぁ、ありがちな話。あたしたちは大人になって、それぞれの行方も知らない。思い出だけしかないから、いつまでたってもダニーは小学生。ルーシーも小学生。ルーシーは京都に引っ越したんだったかな。
ルーシーとはオセロ勝負にハマったり、ダニーとはヘッドフォンつけて変な踊りを踊ったりしてた。曲はミッシェルガンエレファントというなんとおかしな小学生。ミッシェルかっこよかったんだよなぁ、元々お姉ちゃんの影響なんだけどさ、あれは小学生にとっては頭狂ってるくらいハイパークールなバンドだったんだよ。
植物を育てたり、教室で金魚を飼ったり、ジャングルジムで遊んだりもしたけども。
今はどこで何をしているのかな。それぞれがしあわせだったらいい、と思う。何もわからないけど。
子供の時のワクワク、ドキドキ、キラキラ感は案外わすれないもので。とても愛しく思うよ。

そんな午後でした。

プラチナ脱力

雨が降っている。ココイチ。カレー。神聖かまってちゃんのフロントメモリー川本真琴版がすごすぎて鬼リピしてる。ガスールのパック楽しい。店員さんにガン見される。LUNA SEA。グロッケン欲しい。名前よんでくれた。小沢健二は最高だ。きらきらキラーできゃりーはゴッチの真似をしてるんだと思ってるんだけどどうだろう。adidas。カピバラさんクッション貰った。坂東のまどまぎオタクがどんどんガチになってきてる。ソウルジェム。ゆすけ。眠いのに眠れないの。おっぱい。三国志。レンジャー。かわいくなりたい。山口へはもう何度も行きましたね。ななおけ。白米食べたい〜。

猫の目の奥に星が光ってた

1年生の夏、部室を出たところの廊下で寝ていたら誰か知らない人がすぐそばまで来た。ギターを担いでいた。ぼんやりしながら、顔が小山田圭吾みたいだなぁと思った。その人は、起き上がったあたしにギターをケースごと差し出して言った。
「あげる」
ビックリしたあたしに彼は言った。
「貴音くんの弟子でしょ?」
「あ、はい」
「アコギも弾いたらいいと思うよ」

YAMAHAの黒いアコースティックギターだった。部室に戻るといつものメンバーに加えて普段いない先輩たちも数人いた。話を聞くとその人は部のOBで、卒論のテーマが競馬だったりして、なんか昔色々すごかった人らしくて、よくわからないけど、でもすごかったらしくて、小山田圭吾に似てて、広島から遊びに来てるって話だった。
どうして突然あたしにギターをくれたのかはいまだによくわからない。貴音先輩の弟子だったからくれたっていう理由もよくわからない。先輩の弟子はあたしだけじゃないし。だけどあたしはその黒いギターにネロという名前をつけて可愛がってる。
その小山田圭吾みたいな先輩はすぐに帰ってそれ以来学校にも来てないんだけど、連絡先を聞いていたので今でもたまにメールを送る。
猫の写真とか、送ってくる。あたしもカレーの写真とか送る。不思議。メールが来ると嬉しい。数ヶ月に1回とか、思い出したように、でも何事もなかったかのように、毎日会ってる友達みたいな短いメールを送る。
それは、とても不思議で、とても、楽しい。

ネロはとてもクリーンな音で歌う。定演に来てくれたらいいのに、と思っていたけど、でも、それも別にいいかなって思ってる。
一期一会は時に物凄いインパクトを与えるわ。


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